取締役、執行役、執行役員の違いは?
代表取締役社長と取締役社長の違いは?
CEO、COO、社長の違いは?
とある4月1日の朝。
シライ君
「おはようございます、ヤマネ部長。今日から営業課長に着任するシライです。よろしくお願いいたします。」
ヤマネ部長
「おはよう、シライ君。リアルに会うのは先日のプロジェクト以来ですね。こちらこそよろしくお願いしますね。」
シライ君
「はい、初めての課長職ですので、ご指導よろしくお願いいたします。」
ヤマネ部長
「しばらく慣れないかもしれないけど、わからないことがあれば遠慮なく聞いてください。早速ですが、わが社の組織表を持ってますか?営業課長になれば他の部門との調整業務があるので、あとで各部門の責任者に挨拶して、顔と名前を覚えてもらえるようにしましょう。」
シライ君
「はい、わかりました。ところで、今まで知りませんでしたが、うちの会社にはいろんな肩書の人がいるんですね。」
ヤマネ部長
「そうですね、これを機に覚えるといいですよ。会社の組織について少し説明しましょう。」
ヤマネ部長
「ここに書いてあるのが、社長をはじめとするわが社の各部門のトップの人たちです。
代表取締役 社長
専務取締役 財務部長
常務取締役 マーケティング部長
執行役員 技術・製造部長
執行役員 営業部長
執行役員 総務・人事部長
執行役員 企画・管理部長
そして、これらの人の部署に、課長、主任、一般社員がいますので、それぞれについて簡単に説明しますね。
取締役は、会社法という法律に基づいて、株主総会で株主に選ばれて業務を執行する人たちで、経営に関する重要事項の決定や、業務の執行を行います。
また会社法では、取締役の中から一人以上の代表者を決めることになっていて、一般的には社長が代表取締役になります。
専務取締役は、社長の補佐的な業務を担うので実質的なNo.2です。わが社では株主や銀行などの債権者とやり取りする財務部長が務めています。
常務取締役は、実際の業務の管理をメインで担う役職で、わが社ではマーケティング部長が、執行役員が務める各部門の取りまとめ役を兼ねています。
執行役員は、重要な業務を担当する人の役職で、わが社では技術・製造、営業、総務・人事、企画・管理の各部長が務めています。
よく似た名称の役職に執行役というものがありますが、これは委員会設置会社という少し特殊な会社にある役職で、会社法に基づいて取締役会で選ばれて業務を執行する人達です。一部の大企業などにある役職です。
課長は、各課のリーダーであり、主任や一般社員をまとめたり、課内の業務管理をしたりします。営業であれば客先訪問に同行もしますね。
主任は、自分の仕事のほかに課長の補佐的な業務を担ったり、ほかの一般社員を指導したりします。
最近は、欧米の会社に倣ってカタカナやアルファベットを用いた役職名を使う会社もあります。
代表的なものはここに書いてある3つですね。
CEO(Chief Executive Officer)最高経営責任者
CFO(Chief Financial Officer)最高財務責任者
COO(Chief Operations Officer)最高執行責任者
わが社に当てはめると、CEOが社長、CFOが財務部長、COOがマーケティング部長ですね。
また規模が大きな会社では、○○本部長という役職があり、その下に○○本部△△部長のような部長職を置く体制にしている会社もあります。
他には、本部長をゼネラルマネージャー(General Manager)、その下の部長をシニアマネージャー(Senior Manager)と呼ぶ会社もあります。
このように役職は会社によって様々ですので、シライ君がお客様を訪問して名刺交換したら、相手がどの様な立場の人なのか把握する必要があります。
営業の場合、相手の立場を把握することによって商談の決定権を持っている人が誰なのか、といったことが分かるようになります。」
資格対策ドットコムシライ君
「そ、そうなんですね。組織って奥が深いんですね(汗)」
ヤマネ部長
「ふふふっ、鬼が出るか蛇が出るか、まるで伏魔殿みたいですよねぇ。」
シライ君
「ははは...。(この返しの正解って何!?)」
頑張れ、シライ君!