1 on 1ミーティングを上手に行うには?
ヤマネ部長
「シライ君、営業マネージャーになって少し経ちましたね。メンバーのみんなとはコミュニケーションをしっかりとれていますか?」
シライ君
「はい、業務報告を受けるチームミーティングを週1回行っていますし、それ以外にも何かあれば遠慮なく相談してもらうようにしています。」
ヤマネ部長
「そうですか。チームとして日常業務についてはしっかりコミュニケーションをとれているようですね。では各個人についてはどうですか?」
シライ君
「・・・個人ですか?チームミーティングはメンバー全員が参加していますが、業務報告を受けたりアドバイスしたり際は本人と会話していますけど。」
ヤマネ部長
「各個人と、というのは、いわゆる1 on 1ミーティングのことです。直近の日常業務のことだけではなく、各メンバーと1対1、2人だけで話していますか?」
シライ君
「えっ、1対1ですか・・・。それはやってないですね。」
ヤマネ部長
「では、ぜひ1 on 1ミーティングをやってみてください。上司とメンバーの1 on 1ミーティングは、組織内でのコミュニケーションと関係構築において非常に重要です。効果的な1 on 1ミーティングを行うことで、上司とメンバーはお互いに期待を共有し、成果を達成するための方向性を確立し、相互理解を深めることができます。1 on 1ミーティングを上手に行う方法について少し説明しましょう。
- 定期的にスケジュールを設定
1 on 1ミーティングは定期的に行うことが重要です。3カ月に1回程度、1回30~60分を目安にしてあらかじめカレンダーに予定を入れ、両者にとって都合の良い日時を確保しましょう。この定期的なスケジュールを守ることで、信頼性と一貫性が生まれます。 - ミーティングまでにアジェンダを用意
アジェンダは、話すべきトピックや議題をリストアップしたものです。これにより、ミーティングが効果的かつ効率的に進行できます。アジェンダを事前に共有することで、双方が話し合いたいポイントを把握できます。 - 聞く姿勢を持つ
上司としての1 on 1ミーティングでは、メンバーの意見や感情に耳を傾けることが非常に重要です。メンバーの考えや提案に対してオープンで受け入れる姿勢を持ち、メンバーの声を尊重しましょう。 - メンバーにフィードバックを提供
メンバーの成果や行動について、具体的なフィードバックを提供しましょう。肯定的な点だけでなく、改善の余地がある場合にも建設的なフィードバックを行うことが大切です。この際、具体的な例や事実に基づいた情報を提供し、メンバーが理解しやすい形で伝えましょう。 - 目標設定と進捗確認
1 on 1ミーティングは、目標設定と進捗確認の場でもあります。特に期初の1 on 1ミーティングでは、メンバーと協力して明確な目標を設定し、以後の1 on 1ミーティングでは期初に設定した目標に向かってどのように進捗しているかを確認しましょう。進捗状況を共有することで、上司は必要な調整やサポートを提供することができます。 - 問題解決と支援
もしメンバーが何か問題や課題に直面している場合、問題を共有し、協力して解決策を見つけましょう。また、メンバーが必要とする支援や提供することも忘れずに行いましょう。 - 相互評価
1 on 1ミーティングは上司とメンバーの双方向のコミュニケーションの場です。メンバーに、上司に対してフィードバックや評価を提供してもらいたいことを事前に伝えておきましょう。これにより、関係がより対等なものとなり、双方向の成長が促進されます。 - プライバシーを尊重する
1 on 1ミーティングは個人的な話題や機密情報を取り上げることがあるため、プライバシーを尊重しましょう。会話が機密性の高いものである場合、会議室など適切な場所で行い、機密情報を守るための措置を講じましょう。 - ミーティングメモを取る
ミーティング中に重要なポイントやTo Doをメモに残しましょう。これにより、ミーティング後に振り返りしやすくなり、取り決めやTo Doを見逃さないようになります。 - 成果をフォローアップする
1 on 1ミーティングの後、取り決めたTo Doや目標の進捗状況をフォローアップしましょう。メンバーが期待通りに成果を出せるようにサポートし、成果を共に確認しましょう。
これらの方法を実践することで、上司とメンバーの1 on 1ミーティングは効果的かつ生産的なものとなり、組織内のコミュニケーションと関係構築に大きく貢献します。双方が信頼し合い、協力して目標を達成するために活用しましょう。」
資格対策ドットコムシライ君
「10個ですか・・・。気をつけることがたくさんありますね。でも1 on 1ミーティングが大切なことだということはよくわかりましたので、準備をしっかり行ってやってみます。」
ヤマネ部長
「シライ君と私の1 on 1ミーティングは、シライ君のチームの1 on 1ミーティングが終わってから実施しましょう。初めての1 on 1ミーティングの感想や課題を教えてください。」
シライ君
「はい、わかりました。ところでヤマネ部長と私の1 on 1ミーティングでも、相互評価を行うのですか?」
ヤマネ部長
「ハイ、もちろんです。遠慮せずに私のことを評価してください。評価が何もないっていうことはその人に興味がないということですから。フフフ。」
シライ君
「フフフって・・・。」
頑張れ、シライ君!